サイレントラグジュアリー

テレビ東京のWBS。
ニュースというよりもコンテンツだと思って、毎日気にして観ています。

その理由の一つが、言葉選びの素晴らしさです。

キャスターの解説で、必ず気になるキーワードが紹介される。咄嗟に出た言葉というよりも、準備されて精査されているのだと思います。

そんな from WBSな本日のキーワードが、

「サイレントラグジュアリー」です。

ユニクロさんが最高益を記録した株主総会の様子を振り返る中で、解説キャスターの原田さんから出た言葉です。

サイレントラグジュアリーとは、目立つロゴや派手な装飾を避け、上質な素材や仕立て、美しいシルエットなどでさりげなく高級感を表現するファッショントレンドのこと。

あらゆるラグジュアリーブランドは、ブランドシンボルを推します。ロゴマーク、モノグラムやシンボルモチーフなどはブランドのIPを構成する最大の要素です。ブランドシンボルが配されたアイテムを身につけることで、わかりやすく高級感が表現されます。

そこで、「サイレントラグジュアリー」です。これみよがしのブランドシンボルではなく、さりげなく高級感を表現する上級者の装いといえると思います。

ユニクロのコンセプトは「LifeWear」。ユニクロが大切にするのは「新たな服のスタンダード」です。これは、カテゴリーでいえば、「ノームコア(普遍的で平凡な美しさを大切にするスタイル)」だといわれてきました。価格もコンセプトも、ラグジュアリーではないと思います。

そんなユニクロに変化が起こっています。ユニクロが海外市場で急成長していることです。

成長の理由として世界中が(日本発の)ユニクロを“サイレントラグジュアリー”(風なアイテム)と考えて選んでいる可能性がある。

というのがキャスターの考察です。僕もなるほどと思いました。

そこで、ひとつ仮説を思いつきました。

「これ、実はユニクロだよ!」と語れる人は、サイレントラグジュアリーの意識が強いのではないか。という視点です。

かつて、“ユニバレ”という言葉がありました。20年以上前のことです。みんなとかぶりたくない、安価な服で恥ずかしいから、ユニクロだと“ばれたくない”。そういう意識を表す言葉です。

あれから20年経って、意識や行動が変容したのではないかと思ったのです。それも世界中で。

時間をかけて良好なブランドイメージが形成され、“ばれたら嬉しい”ユニクロになった。という仮説です。

「さりげなくユニクロを着こなす。そして、ユニクロだと気づいて欲しい。」そう考えると、ユニクロも「サイレントラグジュアリー」なのだと思います。

以上は仮説ですが、間違いないのは、「時間をかけて共感を積み重ねたブランドは強い。」ということです。

僕もユニクロのお店に行ってみることにします。秋冬のサイレントラグジュアリーを探しに。

※画像は2019年秋冬のコンセプトブック「LifeWear magazine」創刊号。ユニクロのアイテムに込める「LifeWear」の思想をブック形式で伝えています。

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